『キネマの神様』WOWOW
名匠・山田洋次が監督し、沢田研二、菅田将暉、永野芽郁、宮本信子など、豪華キャストが共演した話題作。昔の撮影所で映画監督を目指す青年と、現在の彼を交錯させて描く。
無類のギャンブル好きであるゴウは、妻の淑子や娘の歩に見放されたダメな父親。彼の行きつけの名画座の館主テラシンは、かつてゴウと映画撮影所で働く仲間だった。当時ゴウは助監督として、テラシンは映写技師として、時代を代表する監督やスター女優の園子らに囲まれながら夢を追っていた。そして2人は、撮影所近くの食堂の看板娘だった淑子にそれぞれ想いを寄せていた。そんな中、ゴウは初監督作品の撮影初日に負傷してしまう。
映画は終始ロマンチズムで満ちている。いつまでも夢を捨てれないギャンブル依存のおっさんが映画を救って家族からも尊敬を取り戻すなんて、ロマンチズムに酔いしれていないととてもじゃないけど思いつかない脚本。ドン引きするが同時に呆れもする。この映画で一番大事なことは年をとってもお互いあだ名で呼び合える友達がいることじゃないか。家族から尊敬を取り戻すことよりそっちのほうが貴重だぞとは言いたい、気付いているか山田監督よ。