@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『帰らない日曜日』

 

『帰らない日曜日』(Mothering Sunday)

 

ブッカー賞作家グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」を映画化し、第1次世界大戦後のイギリスを舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリー。1924年3月、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかしニヴン家に仕えるジェーンは孤児院育ちで、帰る家はない。そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポールから密会の誘いが届く。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす。やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていた。時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る。

 

 よくあるメイドとその地主?の子息との恋物語であるが、映画は現代のジェーンが過去を回顧しなぜ作家になったのかをたどるストーリー展開にしており、ただの恋愛映画ではなく一人の女性作家誕生の映画になっており、これは傑作『バハールの涙』を監督したエバ・ユッソン監督ならではだと思う。

 

 映画のストーリー展開が時系列が過去に行ったり現代に戻ったりするのに、照明や太陽の光を効果的に使うことで上手に表現されていたが、これはグレタ・ガーウィグ版『若草物語』から影響を受けたのかなと思った。また『帰らない日曜日』も『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』でも若い女性が喪失を経験して一つの作品を書き上げることに焦点を当てていたので、2作品とも類似点が多い。好きな監督同士の類似や影響力を感じ取れたので、私的には満足であった。