@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ほんとうのピノッキオ』

意欲的な作品だと思うが、ディズニーとの差があまりない気が...

 

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『ほんとうのピノッキオ』(Pinocchio)

 

ジェペット爺さんの家を飛び出したピノッキオが繰り広げる奇想天外な冒険を、社会風刺や示唆に富んだ物語として描く。貧しい木工職人のジェペット爺さんが丸太から作った人形が、命を吹き込まれたようにしゃべり始める。ピノッキオと名付けられた、そのやんちゃな人形は、ジェペットのもとを飛び出し、導かれるように森の奥深くへと分け入っていく。「人間になりたい」と願うピノッキオは、道中で出会ったターコイズブルーの髪を持つ心優しい妖精の言いつけも、おしゃべりコオロギの忠告にも耳を貸さず、ひたすら命がけの冒険を続けるが……。

 

 わざわざ邦題に「ほんとうの」と付けるくらいだから、めちゃくちゃ暗いストーリーを期待して観に行った。まず『ピノッキオ』はイタリアの児童文学で最初に刊行されたときは大変暗い話だったらしく、ピノッキオが死ぬオチとかもあったそうだ。だから本作もその感じを期待したが、ストーリー展開はもちろん原作通りで、かなり忠実に原作通りだった。つまり万人受けする『ピノッキオ』のストーリーだ。イタリアをはじめアメリカや日本でも受け入れられるストーリーの方だ。まあこれが「ほんとうの」と言われれば、それまでだ。というとどうしてもイタリアが製作しても一番最初に世に放ったディズニーの『ピノキオ』から影響を受けてしまうんだろうな。本当にディズニーの功罪はデカいな。

 

 だからといってつまらないわけじゃない。ハラハラするし、美術やメイクアップは本当に凄い。 キャスト陣も全員凄いし、特にいわゆるファンタジー映画における演技がみな大変上手だった。

 

 あと思うのが『ピノッキオ』って子どもが労働力の一つとして見なされていた時代に作られて説教の意味合いもある文学だなと思う。あれだけピノッキオが波乱万丈にあらゆる苦難を乗り越えて「人間になりたい」と願っても、ようやく人間になれたのが育て親のジェペットを助けるため労働しお金を稼ぐことが要因だった。勉強とかではなく労働することでようやく人として認められるということだ。当時の社会の子ども観が良く分かり大変興味深いが、残酷でもある。