@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』

政治性とユーモアを絶対に忘れない

 

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『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』

 

ゲイのアマチュア水球チームの奮闘を、実在するチームをモデルに描いたフランス発のスポーツコメディ。元オリンピック銀メダリストの水泳選手マチアスは、同性愛者に対する心ない発言への罰として、ゲイのアマチュア水球チーム「シャイニー・シュリンプス」のコーチに就任する。マチアスに課されたミッションは、弱小チームの彼らを3カ月後に開催される世界最大のLBGTQ+五輪「ゲイゲームズ」に出場させること。パーティ好きで勝ち負けにこだわらない個性的なメンバーたちをまとめあげるべく、悪戦苦闘するマチアスだったが……。モデルとなった水球チームのメンバーであるセドリック・ル・ギャロが監督・脚本を手がけた。

 

 

 本作のモデルになった人々が脚本と監督を手掛けているだけあった、水球のシーンもゲイたちのユーモアやセリフ遊びなど大変よくできている。色々な背景を持ったゲイのチームメイトが登場して、例えば年齢が上のジョエルがトランスジエンダーの加入に反対するも最後は自分の偏見と向き合ったり(おまえけにハンサムなデンマークのゲイと恋に落ちる良い設定)、子持ちだけどパートナーに黙って水球をやるもやっぱり最後はパートナーと子どものために水球の試合をあきらめるセドリックを最後はみんな受け入れてあげるシャイニー・シュリンプスの絆などの描写は大変すばらしい。

 

 あと個人的に当事者が作っているだけあって、ゲイゲームズの夜に行われたパーティーのシーンは大変せめていると思う。ああいうのはアメリカのLGBTQ映画にはあまり出てこない。

 

 水球と一応LGBTQのオリンピックと呼ばれているものに情熱を傾けて真面目に取り組んだけど、ラストの葬儀はそんなもん吹き飛ばして自分たちのユーモアとLGBTQの歴史と政治性に敬意を表した終わり方は素晴らしい。シャイニー・シュリンプスに感化されてコーチのマティアスも常識と真面目を吹き飛ばして世界水泳の推薦枠を蹴るのも大変すばらしい。

 

 あと最後に不満を2つ。レズビアンの描かれ方が微妙だった。まあ最後の葬儀のシーンで取り返した感hああるけど、あんなにレズビアンを敵視しなくてもいいじゃん。ゲイ活動の歴史に目を向けてるのなら、レズビアンの歴史にも目を向けてよ。そして字幕の女言葉である。もちろんさ、女性性が顕著なゲイだってもちろんいるけど、それって日本の所謂ステレオタイプを当てはめて女性言葉を字幕にしてしまっているだけだから、あんまし良くないのでは?特に最近の映画は女性の登場人物にも過度な女性言葉は当てはめないで翻訳するのが主流なので余計に気になった。