おそらく『のび太の南海大冒険』のリメイクだと思われるが、話の内容は全く違う。というか前作あった動物虐待要素が完全になくなっており、家族は大切だというメッセージに変わっていた。こちらも失われた"父性"を取り戻す話なんだけど、さすがに現代日本の家族に対するイデオロギーを感じる。それより私が気になったのはしずかちゃんの描かれ方だ。今作では海賊に誘拐されるしずかちゃんを助けるという話なのだが、誘拐された先でしずかちゃんは各々の人生を生きる女性と交流する。(ここで女性同士が明確に会話するシーンがある)これは今までのドラえもんの映画ではあまりなかった描写だ。しすがちゃんは改めてヒューマニストだなと思った。また今作ではスネ夫が「男らしさって何なのさ」と発言するシーンは個人的にぐっと来た。