感想を簡単に箇条書き
・まず本作のオファーを貰ったスタンリー・トゥッチが製作人に黙って脚本をコリン・ファースにオファーし出演快諾したというエピソードの時点でこの映画の評価は100点満点だ(笑)そのためおのずとこの映画の評価は減点式になってしまう。
・コリンとスタンリーは今までの映画でもゲイの役を演じてきたので、本作における20年来のゲイ・カップルというのも全く違和感なく演じていてすごい。二人とも演技のキャリアの集大成をみせてくれる。(でもそろそろゲイの役は当事者にゆずった方がいいよ)
・とてもゆっくりとしてテンポで進んでいく映画であるが、コリンとスタンリーの魅力のおかげで全く飽きずに観れる。話はたいへんシビアであるが、欲を言えば今度はこの二人のカップルのコメディが観たいものである。
・最近観た『ファーザー』同様に認知症は辛いけど、『ファーザー』と違うのは『スーパーノヴァ』では家族とパートナーの存在があることが大きい。そのためやはり自責の念みたいなのを抱えているのが特徴だ。男女の夫婦ものより、ゲイカップルである本作の二人はどんなことでも乗り越えていく力があるし、一番すごいのが秘密や涙や弱さを互いに共有できている。これはやはり今までの男女カップルのこういうジャンルの映画より本作の二人の方が絆が強くみえる。