@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『スーパーノヴァ』

感想を簡単に箇条書き

・まず本作のオファーを貰ったスタンリー・トゥッチが製作人に黙って脚本をコリン・ファースにオファーし出演快諾したというエピソードの時点でこの映画の評価は100点満点だ(笑)そのためおのずとこの映画の評価は減点式になってしまう。

 

・コリンとスタンリーは今までの映画でもゲイの役を演じてきたので、本作における20年来のゲイ・カップルというのも全く違和感なく演じていてすごい。二人とも演技のキャリアの集大成をみせてくれる。(でもそろそろゲイの役は当事者にゆずった方がいいよ)

 

・とてもゆっくりとしてテンポで進んでいく映画であるが、コリンとスタンリーの魅力のおかげで全く飽きずに観れる。話はたいへんシビアであるが、欲を言えば今度はこの二人のカップルのコメディが観たいものである。

 

・最近観た『ファーザー』同様に認知症は辛いけど、『ファーザー』と違うのは『スーパーノヴァ』では家族とパートナーの存在があることが大きい。そのためやはり自責の念みたいなのを抱えているのが特徴だ。男女の夫婦ものより、ゲイカップルである本作の二人はどんなことでも乗り越えていく力があるし、一番すごいのが秘密や涙や弱さを互いに共有できている。これはやはり今までの男女カップルのこういうジャンルの映画より本作の二人の方が絆が強くみえる。

『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』

感想を簡単に箇条書き

・前作同様に娯楽ホラーとして申し分ないできだった

 

・でも少し子どもたちに未来を背負わせすぎじゃないか?まあさすがに銃で殺すまでは描かなかったにしろ、あんな酷な世界で子どもたちに負担をかけすぎだよ...

 

・あと人種について、白人ゲストが主で最後の方に本作唯一の非白人でメインどころのジャイモン・フンスーが出てくるのだが、あんな大物役者なのにすぐに死んでしまってすごく悲しい。

『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』

感想を簡単に箇条書き

・前作の反省をいかしているが、相変わらず暴走している(笑)

 

・今回は『ピーターラビット』が商業化していくことのメタ的な表現を映画のラストにしており、脚本が巧みだなと思う。(ちゃんとヨーロッパのロケーションシーンがあったり、夕陽のシーンで終わったり)

 

・まあバーナバスもass holeであるが、あんな悪徳ペットショップに売られる必要はないよね。人間がすべて悪い!

『グリード ファストファッション帝国の真実』

感想を簡単に箇条書き

・実在した企業家をモデルにしている作品で、彼の回顧録をベースに映画にしているらしいが、この映画自体が帝国の欺瞞性を象徴してしまっている。

 

・まず回顧録を書いた白人男性ジャーナリストは若干の罪悪感を抱えているものの、回顧録を書いて金を稼ぐことには違和感を描いていない。しかもテレビに出演してまでリチャードを信奉している。このジャーナリトと一緒に行動していた、東南アジア人の女性は結局搾取される労働に再びついたラストだ。この対比は辛い。まあ最後にファストファッションがいかに東南アジアの女性たちの労働搾取で成り立っているかがダイジェストで教えてくれる。

 

『RUN/ラン』

感想を簡単に箇条書き

・『search/サーチ』で母性の暴走を描いた監督が、本作は母性の暴走をテーマにしている。

 

・これは観る人にとってはかなりホラーなんだと思う作品だ。前作同様にとても狭い世界で起こっている話だが、とてもよく出来た作品でこの監督はホラー作品よりアクション作品の方が上手に撮れるんじゃないかと思う。

 

・母性について憎しみを爆発させすぎだろというのが一番の感想だが、それでもサラ・ポールソンの恐怖演技は素晴らしいし、娘役のキーラ・アレンは本当に車椅子ユーザーの役者だ。正直この二人のコメディが観たい(笑)

『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』

感想を簡単に箇条書き

・明らかにタランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に影響を受けたのではないかと思われる作品で、ご丁寧に日本語タイトルは完全にそれ風である(笑) なんだかんだ言ってタランティーノ監督は影響変わらずである。あとキャストがそっちに呼ばれなかったであろうキャストと作品の設定背景が黄金期のハリウッドから外されてきた人々の話だ。

 

・しかし『ワンス...』はただの映画オタクを爆発させた作品で正直何が言いたいのかよくわからなかった作品だったので、出来ととしては断然私はコッチの『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』の方が好きだ。まず女性監督の誕生を好意的にかつ斬新に描いているのはかなり良い。(しかもレズビアンの女性監督だ) そうこの映画のこういう緩い感じで女性監督が作品作ったっていいじゃない。もしかしたら『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』は何年後かに評価される作品じゃないかな。

 

・タイトルの『カムバック』にかけてなにげに過去のセクハラを告発されたモーガン・フリーマンがカムバックを果たしているが、ここだけは気に入らない。

『ブラックバード 家族が家族であるうちに』

箇条書きで感想

・役者の魅力でもっている映画で脚本の倫理観がとても受け付けられない。確かに安楽死は選択の一つとしてあってもいいのかもしれないが、現状そういう選択ができるのは経済的に豊かな人のみで、貧富の差が拡大し、生すらまともに送れていない人々がいるにもかかわらず安楽死がもてはやされる社会は正直良くないはず。この映画はそういう倫理観を完全に無視している。

 

・一番気持ち悪いのが、リリーが自殺するのを決意してから夫のポールとリリーの親友の女性が浮気するのを肯定するのが意味が分からない。これってようは自分はもうポールとセックスできないから浮気しても良いよということのように見てて、それって結局男が得するだけだよって思う。セックスなんてリリーが死んだ後でも別にいいじゃん。ちょっとこの価値観が本当に良く分からない。死ぬまでセックスしなきゃ夫婦じゃないんですか?

 

・オープンリー・レズビアンが出てきて、ミア・ワシコウスカが好演している。スーザン・サランドンケイト・ウィンスレットも素晴らしい、サム・ニールの落ち着いた演技も良かった。